梅雨の贈り物。彩りのあじさい回廊と心静まる奈良・桜井市の大和國・長谷寺の時間

みなさん、こんにちはーー(^^♪
予祝風水師 たくちゃんです

雨がしとしとと降るこの季節。
「梅の実が熟す頃に降る雨」から名づけられた「梅雨」は、どこか物憂げで、しっとりとした情緒を運んできます。人にとっては、物憂げですが、他の動植物たちとっては、必要な雨なのです。この雨がなければ、現在、問題のお米の豊作も願えません。

そんな季節だからこそ楽しめる、美しい景色があるのをご存知でしょうか?

僕の大好きな奈良・桜井市にある【長谷寺】では、今年も「大和観音 あぢさゐ回廊」が開催されています。

ぼたん祭りに続いて、今年も始まったあじさい回廊。超楽しみなイベント! 見学のご縁をつないで下さった観音さまに感謝!


先月はぼたん祭りで境内が艶やかな牡丹に包まれていたのに、今月は色とりどりの紫陽花が境内を彩り、まさに花のリレーが繰り広げられているかのようです。

なかでも注目は、仁王門から登廊を進んだ先にある「嵐の坂」。

嵐坂の通行が禁止されていることもあって、昨年より鉢数が多い感じです。いろとりどりのあじさいがきれい! ちょうど、業者の方がメンテナンスされていて、毎年、きれいなあじさいを拝見させていただき、ご苦労に感謝です。

この坂を中心に、約300鉢ものあじさいが並び、地植えと鉢植えの紫陽花が階段を彩るその光景は、まるで紫陽花の海のよう。
その美しさに、シャッターを切る手が止まらなくなるほどです。

ただし、今年はこの「嵐の坂」の階段部分には立ち入りできないようになっていました。
それでも、階段下から紫陽花を背景にカメラを構える人々が並び、写真撮影のベストポジションを狙っています。気持ちはよくわかるのですが、撮影に夢中になりすぎて他の方を待たせてしまったり、場所を譲らなかったり…ちょっぴり残念な光景も見かけました。

岡寺や室生寺など、奈良のあじさい寺と呼ばれる名所でも、近年はこうした「マナー問題」がお寺のSNSにアップされ、残念なことが起っています。
せっかくの美しい風景、そしてありがたい御仏の前で、譲り合いの心を大切にしたいものです。

僕はというと、そういう人混みや撮影待ちを避けたいので、朝いちばんにお参りしています。
幸い、長谷寺までは車で1時間ほどなので、朝の静けさとともに参道を歩くのが僕にとっての贅沢な時間。
空気が澄み、花たちがしっとりと雨に濡れ輝く早朝の長谷寺は、まさに“癒しの世界”そのものです。

さて、長谷寺といえば見どころは花だけではありません。

🌟本堂の中央に鎮座されるのは、日本最大級の木造仏で知られる十一面観世音菩薩立像さま。

この舞台の奥に、大きな大きな十一面観音世菩薩さまが立っておられます。ずっと立っておられるので、お疲れないですか? とひと声かけたくなります。

高さ約10メートルという大きな観音さまは、いつ訪れても圧倒される荘厳な姿。十一面観音とは、その名の通り、頭に11の顔を持つ菩薩さまで、あらゆる方向から人々の苦しみを見つめ、救済する存在です。

「光輝く者」という語源説がある観音さまは、『法華経』では現世利益の存在として説かれ、『浄土教』では阿弥陀如来の脇侍(わきじ・補佐役)として、人々を浄土へと導く役割を担っているとされます。

長谷寺の観音さまもまた、すべての願いを受け止めてくださる慈悲の象徴。

その前に立つと、自然と手を合わせ、胸が熱くなります。

さらに注目すべきは、その左右に立たれる脇侍のお姿。

🌟 左側には「雨宝童子立像」

天照大神の化身ともされるこの尊像は、初瀬山を守護する八大童子のひとり。
髪を美豆良(みずら)に結い、冠をいただいたそのお姿は、どこか神秘的。
1537年~1538年にかけて本尊とともに大仏師・運宗によって造立され、内部には多くの納入品が収められています。
参拝の際は、「厄除け」「家内安全」「心願成就」特に子どもの健康や成長を祈願される方に人気です。
たとえば、お祈りの言葉としては、

「わが家の子どもたちが健やかに育ちますように。日々の安全と心身の健康をお守りください」

と手を合わせるとよいでしょう。

🌟 右側には「難陀龍王立像」

こちらは八大龍王の一柱であり、春日明神の化身とも信仰されています。
老いた顔立ちに龍を頭上にいただく姿は、中国風の装いをされた威厳にあるお姿。
こちらには「天候安定」「豊作祈願」「商売繁盛」などを祈願すると良いとされ、静かに合掌することで龍王の力をいただけるといわれています

たとえば、お祈りの言葉としては、

「天の恵みとご加護を賜り、家庭や仕事が実り豊かなものとなりますように」

と心を込めて祈るのがおすすめです。

この季節、あじさいを愛でたあとに、観音さまや脇侍に心を向けることで、外からも内からも“潤い”をいただける、そんなお参りになります。

ぼたん祭りの頃より、緑が濃くなってきました。朝一番の空気は、格別です。舞台から囲まれている山並みを見ているとホッとします。

また、今年は長谷寺だけでなく、奈良の他のお寺(岡寺・室生寺・壷阪寺)でも「あじさい回廊」が開催され、それぞれの寺院で異なるデザインの切り絵ご朱印が頒布されているのも見逃せません。アートのようなご朱印を集めながら、お寺巡りをするのも、この季節ならではの楽しみ方です。

最後にひとつだけ。

あじさいは、ただ美しいだけでなく、「移ろいゆくものの中にある儚さ」や「今この瞬間の大切さ」を教えてくれる花。

あじさいの花って、改良されてか? いろいろな花があります。それを見ているのも楽しみのひとつ。

はなびらに白枠があって、花の中央は、ピンク色でとてもきれいでした。

濃いピンク色の花が、花火のように広がってきれいでした。

紫陽花と観音さまに心を預けた帰り道は、きっと少しだけ、心が軽くなっているはずです。

今日も「 TRANQUILO 」「あっせんなよ!」
人生の冒険、楽しんでくださいね!

● 大和國長谷寺ホームページ

https://www.hasedera.or.jp/